鉄鋼・鋳物両用、低刺激臭の加温黒染剤/ウルトラブラック・Super
鉄鋼・鋳物両用、低刺激臭の加温黒染剤/ウルトラブラック・Super

画期的な黒染め剤「ウルトラブラック・Super」は、バランスのとれた優れた酸化力により、鉄鋼、超鋼合金、鋳物を全て漆黒に仕上げることができます。


従来の黒染め剤は、鋳物は赤みを帯び、超鋼はグレー色に染まる傾向にありました。また、加工温度が多少高くなると直ぐに赤みを帯びてしまい、鋼材種や温度条件に対する安定性に欠ける傾向がありました。


「ウルトラブラック・Super」は、同じ薬剤・煮沸温度で黒染加工ができ、煮沸時間の調整だけで、安定した漆黒の四三酸化鉄(Fe3O4)被膜を形成します。


商品名:ウルトラブラック・Super 内容量:20kg(ポリ袋入段ボール)

早期粒錆の発生や色むら、不完全な被膜形成など、
様々な黒染め不良にオーデックがトータルで品質の安定をサポートいたします。
お気軽にお問い合わせください。

鉄鋼・鋳物両用
加温黒染剤「ウルトラブラック・Super」の特徴

Point1

鉄鋼は勿論、専用薬剤でも赤みを帯びていた鋳物も同じ温度条件で漆黒に仕上げます。

Point2

色のりが悪く、グレー系色に染まっていた超鋼合金等の特殊鋼も漆黒に仕上げます。

Point3

鋳物や超鋼合金の経時的な退色を低減し、より長期間黒色皮膜を維持できます。

Point4

同液、同温度条件で鉄鋼、鋳物、超合金を同時に加工ができ、より安定した黒染被膜を形成します。

黒染加工例

ウルトラブラックSuperで黒染めを行った鋼材別の色見本

黒染テスト結果

「鉄はそのままでは不安定であり、酸素を取り込んで酸化物となろうとする性質を持ち自然に赤錆(Fe2O3)が発生して金属をボロボロにしてしまいます。これに対して、鉄に熱をかけて人工的に酸化膜を形成するのが黒錆(Fe3O4)です。黒錆は、赤錆の発生を抑える防錆効果がありますが、厳密には皮膜はポーラス状であるため、防錆剤を塗布して赤錆の発生を防ぎます。防錆油が切れるとポーラスから細かなつぶ錆が発生します。鍍金のような完全な防錆力はありませんが、金属表面自体を黒錆に変化させるため、寸法精度に変化が無く、屋内使用の機械部品、寸法精度用要する機械に広く使用されています。」

【塩水噴霧試験<72時間経過時点>】

塩水噴霧前(鉄板)
塩水噴霧前(鉄板)
塩水噴霧+処理なし(鉄板)
塩水噴霧+処理なし(鉄板)
防錆剤のみ
防錆剤のみ
黒染め+防錆剤
黒染め+防錆剤
塩化ナトリウム濃度:50g/L pH:6.5~7.2 噴霧量:1.5mL/80cm2/h 試験槽温度:35℃ 試験板:JIS K2246(SPCC-SB)

【防錆皮膜比較試験】

ブランク
ブランク
アルミニウム粉潤滑防錆材

アルミニウム粉
潤滑防錆材

水置換性防錆剤
水置換性
防錆剤
中期防錆剤
中期防錆剤
長期防錆剤
長期防錆剤
可剥性シール塗料
可剥性シール
塗料
ウレタン系コーティング剤

ウレタン系
コーティング剤

黒色ラッカー塗料
黒色ラッカー
塗料
黒染め+長期防錆剤
黒染め+
長期防錆剤

【黒染被膜電子顕微鏡写真】

四三酸化鉄(四酸化三鉄)被膜の厚さは、一般的な鉄鋼の場合、15~20分の煮沸時間で約1㎛に達し(表面の凹凸により0.4~2.0㎛程の幅があります)、その後何時間煮沸を続けても大きな変化は起こりません。煮沸時間が7分の時点では、被膜厚が0.3㎛程度で不完全な状態であるのに対して、15分と60分の煮沸時間ではどちらも1㎛で違いがありません。
尚、被膜厚に変化はないものの、煮沸時間をかけるほど四三酸化鉄の結晶の緻密さが増し、酢酸試験での被膜溶解時間は煮沸時間に比例して強くなります。
〔焼入れで生成される黒皮(酸化被膜)も四三酸化鉄ですが、575℃以上で生成された被膜は酸素原子が鉄表面に浸透して膜厚の厚いFeOの層(Feの上に FeO + Fe3O4 + Fe2O3の3層で構成)を形成しますが、140℃程度で処理される黒染め被膜にはFeO層が無く、被膜厚は最大2.0㎛程度になります。また、高速度鋼などの摩擦係数を低減する目的で、加熱水蒸気を利用して表面酸化を行う「ホモ処理」では、600℃×30分間の処理で被膜厚は約4㎛、530℃×180分間で10㎛の厚い被膜が形成されます。〕


7分(バネ材)

黒染めバネ材実験7分_1
黒染めバネ材実験7分_2

15分(バネ材)

黒染めバネ材実験15分_1
黒染めバネ材実験15分_2

60分(バネ材)

黒染めバネ材実験60分_1
黒染めバネ材実験60分_2

装置:JXA-8500F 加速電圧(kV):15.00 写真倍率:x5,000 画像:COMPO(反射電子組織像)

黒染剤性能の優劣

黒染め剤の酸化力バランスの良し悪しが、幅広い「鋼材種」への対応と、幅広い「温度帯域」での安定性に極めて重要であり、被膜の品質に大きく影響してまいります。「ウルトラブラック・Super」は、優れたバランスの酸化力により、安定的に幅広い鋼材種を加工できます。


「鋳物」加工における従来品との比較

鉄鋼・鋳物両用加温黒染剤「ウルトラブラック・Super」を使用した際の比較画像

超鋼合金及び鋳物の経時的な退色に関する比較

【特殊工具鋼】加工後5ヶ月経過
【鋳物】加工後5ヶ月経過

黒染不良事例

赤茶色皮膜/色むら

粉吹き/早期粒錆発生

黒染め不良事例/粉吹き/早期粒錆発生

薄い不完全な被膜

酸洗後の中和

酸洗後は、金属表面の化学反応が急速に進行しており、手早くすすいだ後に苛性ソーダを少量溶かした”アルカリ水に通して金属表面を中和した後に黒染め加工を行ってください。中和を行わないと色ムラが発生します。

中和なし
中和なし
中和あり
中和あり

上手な黒染ポイント

黒染めのポイント1

高速度鋼、ダイス鋼等の染まりにくい鋼材は、煮沸温度を3~5℃上げて煮沸時間を長くしてください。煮沸時間で条件出しを行います。
注)皮膜色を確認する時は、2~3秒単位でこまめに溶液から出し入れしながら色見を確認してください。表面の水分が蒸発して酸素と触れた瞬間に酸化して赤さびに変化してしまいます。

黒染めのポイント2

部品の平面部分に網かごや他の部品が密着した痕が残る場合があります。平面部分が多い部品は、針金で吊り下げるか立てかける治具を製作して加工してください。ネジやバネなど、液が廻る形状の部品はそのまま網籠に入れても問題ありません。

黒染めのポイント3

溶液濃度が濃過ぎると(沸点が高い状態)皮膜は赤味を帯びます。逆に、濃度が薄いと(沸点が低い状態)灰色に仕上がります。沸騰時の温度を確認して、常に一定温度範囲で沸騰状態を保ってください。

黒染めのポイント4

煮沸後の部品表面が熱い状態で空気に触れますと瞬時に赤味を帯びてしまいます。黒染め後は素早くすすぎ槽に移し部品の中心部まで充分に冷却させてください。

黒染めのポイント5

黒染め後は、綺麗な水ですすぎを充分に行ってください。すすぎが不十分ですと錆びの原因になります。

黒染めのポイント6

色のりが悪い場合は、脱脂後に酸洗いを行うと皮膜がのりやすくなります。錆びや染め直しを行う場合にも酸洗いを行い、完全に錆びや黒染め被膜を除去してください。黒皮がある場合は、ショットをかけて黒皮を除去してください。

黒染めのポイント7

比較的低温(135~138℃)で染まる低炭素鋼(生材)や、高温(145~148℃)でないと染まりにくい高速度鋼や焼き入鋼など、必要に応じて溶液濃度(沸点)の微調節を行ってください。鋳物、超鋼、鍛造品は50分程度煮沸すると黒く仕上がります。

黒染めのポイント8

必ず、設定温度範囲内で煮沸している状態で部品を投入してください。部品投入時に沸騰がおさまる時間は2~3分程度に抑えるのが理想です。一度に多量の部品を入れ過ぎないようにご注意ください。部品の体積が大きい場合は、湯洗槽で一旦温めてから黒染槽に入れると極端な温度の低下を防げます。

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